2019年すかいらーくグループ経営方針について

経営方針

2018年は、私たちすかいらーくグループにとって、12年にわたるファンド株主のサポートを終了し、上場企業として独自に歩み始めた1年でした。1年を通し、「店舗と従業員への投資」を最優先して、着々と実行してまいりました。これらの取り組みは、2020年以降のフードサービス淘汰の時代を迎えるにあたって、継続的にお客様にご支持いただくための最重要経営方針と位置付け2019年も引き続き実行してまいります。

当社を取り巻く経営環境

株式市況についてはグローバルな政治・経済環境による振れ幅は大きいものの、国内の消費環境は堅調と考えております。新元号、新天皇の誕生やゴールデンウィーク10連休、ラグビーワールドカップの開催、増税前の駆け込み需要など、今期中に予想されるトレンド変化を捉えてお客様の支持を得られる施策を実行してまいります。
一方雇用環境は依然厳しい状況が続いていることに加え、最低賃金引き上げ等による人件費高騰は、売上からもたらされる収益増を上回るスピードで業界全体に波及しております。
また、消費者の皆様はデフレ時代を経た厳しい選択眼をお持ちであり、かつご自身の確固たるライフスタイルをお持ちであることがますます鮮明になっております。お腹を満たすための食/仲間・家族との食事を楽しむ/自分の時間を有意義に過ごす/時間を買う宅配食など、お客様の消費動向はますます多様化しており、コンビニエンスストアとの競争状態も顕在化しつつあります。
こうした経営環境を理解した上で2019年に取り組むべき経営戦略は以下の通りです。

経営戦略

デジタル化によるビジネス基盤の強化と生産性の向上

2018年12月、社内新組織としてIT本部を設立しました。今後この新組織を中心に、デジタルテクノロジーを駆使したお客様体験改善業務プロセス革新に向けた戦略を策定し、お客様満足度の向上と従業員の生産性向上を強力に推進し、外食業界屈指のデジタル先進企業となることを目指します。
 

店舗運営手法のマネジメントシステムのデジタル化による、効率化と働き方改革の推進、また、お客様のご注文をお受けする際のシステムの改善や多様化するお支払い手段への対応などを充実させ、店舗運営力の向上を通じ、お客様へのサービス向上を実現します。また、タブレット型端末を活用したデジタル・メニューブックの導入や、お客様のスマートフォンとのシステム連動も進めます。さらには、高成長を続ける宅配サービス事業拡大や、顧客接点拡大において必須となっているデジタル販促のためのシステムプラットフォーム強化にも取り組んでまいります。今後、デジタルテクノロジーの幅広い活用によって、店舗・本部・セントラルキッチンにおける従業員の生産性向上をすすめてまいります。
 

店舗運営システムの改革(フロアサービス強化と業務効率化推進)

お客様の満足度向上のためには、お客様との接点となるフロアのサービスを充実させることが急務であり、店舗および従業員にしっかりと投資する必要があると考えております。2019年は引き続き、お客様にご満足いただける店舗と、当社にとって大切な従業員への投資、そしてフロアサービスの強化を進め、店舗環境整備を強化します。店舗オペレーションのデジタル化/マネジメントシステムの効率化、セントラルキッチンにおける高加工度商品の製造・供給量を拡大し、店舗運営効率化・生産性向上を実現してまいります。
 

企業成長

昨今の消費者ニーズの多様性に対応して、海外出店を視野に入れた年間100店規模の出店を継続するとともに、シニア向け「藍屋」・「夢庵」個室化等のリモデル戦略は従来同様に年間約200~300店規模で実施、時間消費型の「むさしの森珈琲」の出店、新型ファミリーレストランのポジションにある「しゃぶ葉」の急速多店舗展開など、すかいらーくグループのブランドポートフォリオを通して多様なライフスタイルへの対応を推進しております。また、2018年、中華「バーミヤン」の地方出店(既存業態からの転換)を再開し、再開を待ち望んでくださっていた多くのお客様にご好評いただいております。今後も、「バーミヤン」の地方再出店を進め、お客様のご期待に応えてまいります。
 

宅配ビジネスも年間売上約200億円規模・年率10%以上の成長を維持しており、オーダーとお支払方法のキャッシュレス化などデジタルテクノロジーの改善を進め、今後も積極的に取り組んでまいります。販売チャネルについても、自社配送システムの迅速化・効率化による売上拡大と、他社の宅配サービスの積極活用により多様化を進めることで、さらなる成長を目指します。

働き方改革のさらなる推進と環境への取り組み

当社の持続的な成長を支える重要な基盤は人財です。これまでにも、店舗の営業時間見直しや、年末年始の店舗営業の見直しなど、従業員の職場環境改善に取り組んでまいりました。また、女性やシニアの方々の雇用制度の充実にも積極的に取り組んでおり、2015 年 9 月にクルーの定年を正社員同様に 65 歳に延長しました。さらにその先の雇用区分として「ベテランズクルー制度」を再設定し、上限年齢を 70 歳までとし、2019年1月にはクルーの定年を75歳にさらに延長しております。
今後は、従業員が心身ともに健康で活き活きと働ける環境づくりを強化し、全社・全店舗での禁煙活動推進などを実施してまいります。とくに禁煙は、法令に従い飲食店が原則屋内禁煙になり、オリンピックなども契機となってその機運はますます高まります。そうした中、外食に携わる私たちが率先して健康な身体づくりを体現していけるよう努め、お客様への安心・安全責任と地域社会への貢献を果たしてまいります。

また、すかいらーくグループは、ESG強化の観点から、国内外全店舗において石油由来の従来型プラスチック製使い捨てストローの使用を2020年までに廃止することを表明し、2018年12月から全国約1,400店舗の主力業態「ガスト」全店において、ドリンクバーにおけるストロー常備廃止と生分解性のバイオマスストロー導入を開始しています。今後、ガスト以外の業態への展開を順次進めてまいります。

すべてはお客様の笑顔のために

私たちの経営理念は『価値ある豊かさの創造』です。「ひとりでも多くのお客様に 安くておいしい料理を 気持ちのよいサービスで 清潔な店舗で味わっていただく」という私たちが果たすべき役割(ミッション)を実現し、お客様の生活がより豊かになり、より快適に過ごしていただけるような店舗づくりを目指してまいります。


今後とも引き続きのご支援をお願いするとともに、皆様にとって素晴らしい一年になりますことをお祈りしております。


2019年1月吉日
株式会社すかいらーくホールディングス 
代表取締役会長兼社長 谷 真