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マーケットに適した店舗開発戦略

成長ロードマップ図 (第1フェーズ~第3フェーズ)


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中長期成長ロードマップに基づく主な取り組み

新規出店の本格再開、エリア収益の最大化を目指した
ストアポートフォリオの再構築

執行役員
店舗開発本部マネージングディレクター
梅木 郁男

当社グループの経営資源を最大限活用し、新規出店、業態転換、リモデル(店舗改装)、業態開発による着実な売上成長を目指します。

コロナ禍を経てマーケット環境は大きく変化しており、業績が厳しい一部店舗では閉店を判断せざるを得ない状況がありましたが、一方で不振に陥った店舗の業態転換を戦略的に実施し、エリアのマーケットポテンシャルを最大限引き上げることに成功しました。
また、既存店の収益構造改革による黒字化の目途がたったこのタイミングで本格的に新規出店も再開し、2023年は優良立地を厳選した50店舗の出店を計画しています。
当社は20以上の多彩な業態を持ち、全国各地の郊外や駅前、ショッピングセンターなど異なるマーケットに対応した業態の出店や業態転換を可能にしてきました。2023年には新しいライフスタイルに対応した2つの新業態を誕生させ、新規出店と業態転換先ブランドとしてエリア収益の最大化に寄与しています。

実績

新規出店の本格再開

コロナ禍の影響を受け、同業種や異業種を問わず、駅前での撤退物件が増えており、優良立地に新たな出店余地が生まれています。データ分析に基づいて全国のそうした出店余地を見極め、当社の持つ多様なストアポートフォリオを活かした出店戦略を着実に進めていく考えです。
2023年1月末に、千葉駅東口にガスト、バーミヤン、しゃぶ葉の3ブランドをビル内の同一フロアに3店同時オープンしました。多彩なブランドを有するすかいらーくグループの強みを活かした出店であり、ご利用動機の異なるお客様層の来店により3店舗ともに計画以上の売上を達成しています。また、2月上旬にジョナサン秋葉原駅前店、2月中旬にガスト新宿西口エルタワー店を出店し、いずれも業態のTOP30に入る売上を記録しています。

エリア収益の最大化を目指した業態転換

2022年はグループ全体で17店舗の転換を進め、159.5%の売上効果を達成しました。当社の業態転換の特徴は、1店舗単位ではなく、エリア内にあるグループ店舗の配置を見直し、自社競合を解消してマーケットポテンシャルを最大限に引き出すエリア最適配置にあります。2023年はポストコロナに対応し、新規開発業態も含めて店舗数を拡大し、40〜50店舗の転換を計画しています。

ブランド名 転換店舗数 売上効果
バーミヤン 10店舗 日商135.4%
しゃぶ葉 2店舗 日商175.5%
La Ohana(ラ・オハナ) 3店舗 日商204.4%

リモデル(店舗改装)効果

2022年度は165店舗のリモデルを実施し、4.7%の売上効果を得ました。リモデル効果の最大化を目指し、様々な立地や店舗タイプに合わせたサイン看板やレイアウト改善を重ね、2023年度は約100店舗規模でのリモデルを予定しています。

ノウハウの横展開

店舗開発本部には約40人のスタッフがおり、現地に出向き、全国の店舗で得られた知見を全員で共有・マニュアル化しています。ノウハウの横展開と改善のためのディスカッションが、分析精度を高めた精緻な店舗開発戦略につながっています。

ポストコロナに対応した新業態(転換効果 約3.5倍)

◉ 日常の食を応援する「八郎そば」― 2023年1月18日オープン
自家製そばや丼、定食を主力商品とし、「旨いめしを腹いっぱい食べたい」をコンセプトに日常の食を応援する業態として開発しました。交通量の多い国道沿いに面した埼玉県白岡市に1号店をオープンし、大きな看板の視認性の良さも加わり、初日から計画を大きく上回る高売上を記録しています。前業態との転換効果は約3.5倍となり、年内にロードサイドや駅前立地に約10店舗の出店を予定しています。

◉ 飲茶TERRACE「桃菜」― 2023年2月1日オープン
中国茶を楽しみながら点心を味わう食文化とライフスタイルを提案する業態として、飲茶の専門業態を開発しました。食べ放題やセットメニュー、単品を用意する等、異なるご利用動機に対応した商品構成により、女性グループやファミリー、シニアのご夫婦など多様なお客様層にご来店いただき、連日すかいらーくグループのトップクラスの売上を記録しています。2023年はロードサイド、駅前、商業施設を中心に10店舗の出店を予定しています

「すかいらーくD&M社」と協働した店舗資産の維持管理

お客様および従業員にとって安全・安心な店舗空間を確保するため、グループ会社である「すかいらーくD&M」社と協働し、全国の店舗を対象とした安全点検や自然災害時の修繕、定期的な店舗内外装の保全を行っています。2022年度は、全店を対象にした「トイレ清掃プロジェクト」を発足し、経年による劣化や美観を保全する等、お客様視点での店舗環境の改善に努めています。

約3,000人のオーナー様との対話

長期にわたり着実な店舗運営をしていく上で、共同経営者であるオーナー様との信頼関係の構築は欠かせません。立地管理担当者によるオーナー様とのコミュニケーションを大切にするほか、四半期に1回オーナー様へ当社方針や取り組みに関するお手紙をお送りし、成長戦略への理解を深めていただいています。