しゃぶしゃぶについて

しゃぶしゃぶの起源

「しゃぶしゃぶ」は薄切りにしたお肉などの具材を鍋で煮えただし汁にサッとくぐらせ火を通し、タレにつけて食べる料理です。しゃぶしゃぶの起源には説があります。
中国・北京の鍋料理に「シュワンヤンロウ」という羊肉でしゃぶしゃぶをする料理があります。
これを戦時中に軍医として北京に赴任していた、民芸運動家の吉田璋也が、1945年(昭和20年)に京都の料理屋「十二段家」の二代目の西垣光温に伝え、羊肉を牛肉に替えるなど2年ほどの試行錯誤を経て、「牛肉の水炊き」という新しい鍋料理を完成させました。
これがしゃぶしゃぶの原型となる料理でした。

どうして「しゃぶしゃぶ」?

「しゃぶしゃぶ」という不思議な名前は、1952年(昭和27年)に大阪の老舗料理屋「スエヒロ」の三宅忠一氏が自分のお店の料理として出すときに名づけたと言われています。
お店の従業員がおしぼりをタライで洗濯していて、おしぼりをすすいでいる様子が鍋の中で肉を振る様子と似ていたことが由来とされています。

しゃぶしゃぶの美味しい
食べ方

「サッと火を通すだけのシンプルな料理という印象が強いしゃぶしゃぶですが、より美味しく召し上がっていただくためのポイントがあります。

◆ お湯の温度は沸とう直前

肉の旨みを逃さないように沸とうしましたら温度を下げてください。
灰汁(あく)が出ないくらいがおすすめです。

◆ 肉と野菜どっちが先?

通常、先に肉を入れてだしが出たところで後から野菜を入れるほうが良いとされていますが、火の通りにくい白菜、茎物などの野菜は先に入れたほうが良いでしょう。
とくにキノコ類からは旨味が出てきます。
一度に温度が下がらないようゆっくりお入れください。

◆ 肉は1枚ずつしゃぶしゃぶ

牛肉は2~3度しゃぶしゃぶしてピンク色になる程度が食べごろです。
豚肉は中心部までよく火を通してお召し上がりください。
ただし、肉が固くなってしまうので加熱しすぎないようにしましょう。

◆ 灰汁は小まめにすくって

肉の血やたんぱく質が湯の中で固まった灰汁は、臭いの元となり、
苦味をともないます。小まめにすくって素材本来の味をお楽しみください。

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